環境製品
海藻カートリッジ Seaweed cartridge
本製品は(独)水産総合研究センターと三省水工(株)による、
共同開発製品であり、既に、共同で基本的な
特許権(特許第5442545号)・
意匠権(登録第1488781号)を取得済の製品です。
【1】
天然の藻場に予め設置されたブロック(以下、ベースキャンプと記述)に、立体型カートリッジを大型海藻の遊走子もしくは幼胚の放出時期に合わせて取り付け、幼体を着生させることができる、設置時期の高い任意性を有します。
【2】
ベースキャンプにおいて大型海藻が着生した立体型カートリッジを、任意の箇所へ容易に運ぶことができる、高い可搬性を有します。
【3】
台風による激浪・海水温上昇・食害等何らかの理由で既存の海藻群落が衰退した際に、ベースキャンプにストックされている大型海藻の着生した立体型カートリッジを容易に移設することができる、高い更新性を有します。
また、更新後の使用済み立体型カートリッジは、素材が鉄・モルタルであるため鉄製ブラシ等で磨くことで、複数回に亘り再使用が可能な製品です。
さらに、その素材よりオーダーメードが可能な製品です。
【4】
立体型カートリッジ側部、およびカートリッジ受け具の下部に空間を有しており、魚類を含む底生生物に生息および産卵の場を提供し得ます。
【5】
過去に藻場の造成を目的に設置されたブロックが、何らかの理由で、藻場造成機能が喪失した場合に、その機能を生き返らせるために、海藻カートリッジを、後付けで、既設ブロック取り付けることが可能です。
【6】
立体型カートリッジは小型・軽量であるため、基本的に大型台船等による大掛かりな工事が必要なく、少ない工事費で済みます。
これまでの調査結果より得られた海藻カートリッジ
ブロックに取り付けた海藻カートリッジの状況
平面型カートリッジを設置
平成22年10月26日
アラメ幼体着生状況
平成23年3月5日
アラメ幼体着生状況
平成23年3月5日
ベースキャンプでの
生長状況
平成23年7月12日
カートリッジの移設状況
平成23年7月12日
受け具への設置状況
平成23年7月12日
カートリッジ上の
アラメ状況
平成23年10月27日
アラメ新規加入個体
奥部の2齢個体
及び1齢個体
平成24年3月5日
ラメ新規加入個体の生長
全て1齢個体
平成24年7月24日
>上記資料より
【1】
適切な場所(天然藻場)・海藻の成熟期に応じた適切な時期における着定基質設置の重要性を確認。
【2】
カートリッジ移設に際し、台船・クレーン船といった大掛かりな海上工事は必要なく、基本的にダイバー・小型漁船で移設可能な高い可搬性・更新性を確認。
【3】
新規加入個体の確認、カートリッジ周辺への種の拡散確認より、当藻場造成装置が核藻場として機能する可能性が示唆され、食害が少ないけれど藻場が回復しない所で、本装置の集合体を核藻場とする藻場回復手法の有効性を確認。
立体型カートリッジを設置
平成23年10月27日
アラメ幼体着生状況
平成24年3月5日
アラメ幼体着生状況
平成24年3月5日
>上記資料より、
アラメの着生可能な部位を増やした立体型カートリッジにおいてアラメ幼体着生が大幅に増加していることを確認。(製品に反映済)
イソギンポ
平成22年10月26日
アカオビシマハゼ
平成22年10月26日
イシガニ
平成22年10月26日
>上記資料より、
本藻場造成装置が有する空間が底生生物に生息場を提供することを確認。
台座初期状況
平成22年10月26日
アラメ2齢個体
平成24年7月24日
周囲は磯焼けしていたが、同カートリッジ上の残存状況
平成25年3月3日
>上記資料より、
周囲は磯焼けしていたが、カートリッジに鉛直方向に鉄金網を取り付けた場合には複数体のアラメが残存しており、カートリッジに鉛直方向に鉄金網を取り付けることで、アラメ付着器の固着力が増大した可能性が窺われた。(製品に反映済)
(詳細内容は平成23~25年度日本水産工学会学術講演会にて既に発表済。)
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